ゆるがしこい節約メディア「ゆるぢえさん」

ゆるぢえさんでは、「節約術」を
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高められるコンテンツをお届けします。

こんにちは。人混みと歩くことがキライなかのうしゃちょうです。

01

「RPGみたいに自分のHP(体力)が見えたらいいなあ~」
誰しも一度はこんな妄想をした経験があるはずだ。しかし、実際に体力が見えるなんてことはない。だって、それはゲーム世界だけの話だから。

でももし、現実世界で「体力ゲージ」が見えたならばどうだろう?体力の節約や管理ができて便利なのではないか。

02どうも、「体力ゲージ」が見えるかのうです

そう思った僕は、「体力ゲージ」が見える状態で今日1日を過ごしてみることにした。果たして、体力ゲージが見えると便利な1日を送れるのだろうか?

今日は、残りの体力を気にしながら効率よく行動したいと思う。

03アクリルの棒で作ったので、ちゃんと浮いて見える

 

【13:00】17時の飲み会を目指し梅田駅へ旅立ち(体力100%)

現在13時。僕は今、梅田にいる。
というのも、17時から梅田で「飲み会」があるからだ。
飲み会の時間までに体力が半分を切らないよう、大阪をぶらぶら散策しようと思う。

04
平日とはいえ、やはり大阪は人でごった返している。僕は人より100倍混雑が嫌いなのでもうすでに辛い。

06体力ゲージをつけると、じぶんの周りに自然と空間ができる。これは便利!

しかし、いまの僕には体力が「見える」。体力ゲージのおかげで体力を節約しながら過ごせそうだ。なんて便利なのだろう。

いつもならこの人の多さにイラついて疲弊しているが、今日はなんだか心にゆとりが持てている気がする。ゲージを何度も確認した。大丈夫、まだまだ満タンだ。

 

【13:15】ダンディなおじさんがあらわれた!(残り体力100%)

07まずはどこにいこうか…

梅田駅についた僕は、次の目的地を決めるために少し立ちどまることにした。
すると、ダンディなおじさんが僕に近づき「これはなんや」と声をかけてきた。
僕の満タンのHPを羨ましがって、減らしてやろうという作戦だろうか?

ひとしきり質問をしたおじさんは、僕の腕筋と腹筋をチェックして「そんな体力あるようにおもえへんなあ!」と肩をバシンと叩いて去っていった。
気合いは入ったが体力がちょっと減った気がした。ありがとう、おじさん。

09「そんな体力あるようには思えへんなあ!」

10「おっちゃんにはようわからんわ!」

 

【13:45】 心斎橋へルーラ(残り体力99%)

そしてみなさんお気づきだろうか。一見体力満タンのままに見えるが、ダンディなおじさんに肩を叩かれたダメージでHPが「1%くらい」減ってしまった。初の体力消費である。
とりあえず服でも見に行くか、と心斎橋に向かうことにした。梅田から地下鉄の御堂筋線で向かう。

12なんだか名前を連呼されている気がしたので、こっそりと聞き耳をたてる

「かのうさんや」「レベル24やって!」「かのうがいる」「あれがYOUTUBERか!」

噂には聞いていたが、今時の小学生は「ユーチューバー」という単語を知っている。
みんなの期待に応えられず申し訳ないが、僕はユーチューバーではない。今はただのしがない節約家なのだ。

 

電車に乗り込み心斎橋まで向かう。3駅の短い距離だ。
しかしたった3駅でも、僕はとても気が滅入ってしまう。

なぜなら、僕は過去に御堂筋線を利用した際、満員すぎて目的地でない駅で降ろされた経験があるからだ。
つまり、僕の心の中には「御堂筋線は疲れるもの」という意識が刷り込まれているのだ!

14僕にはこの車両が満員電車にみえる。ダメだ、満員電車がフラッシュバックしてつらい

15たまらず降りてしまった

車内に乗り込んだ瞬間、満員電車の光景がフラッシュバックした。ついにこの時、僕の精神と体力がすり減った。大幅な体力消費である。

 

【14:15】アメリカ村でのたたかい(残り体力85%)

心斎橋のアメリカ村にやってきた。ここも、平日の昼間なのにけっこうな人で溢れている。
電車移動で体力はすこし減ったが、夕方の飲み会までは余裕で持ちそうだ。せっかくなので服でも見ていくことにした。

16アメリカ村のシンボル「三角公園」。減った体力を見て、「差し入れでもどうぞ♡」と言われることを期待したがそんなに甘くなかった

アメリカ村は、店の前に客引きのお兄さんが立っている店が多い。すでに前方に外国人の方がチラホラ。
あれに捕まってしまうと、コミュ障の僕は体力が一気に削られてしまう!なんとしてでもそれだけは避けなければいけない!

17さっそく前方にノリの良さそうな外国人が数人。あのエリアを越えねば…

18なんなくミッションクリア!おもわず勝利の笑顔

19すぐにつかまった

 

【14:30】商人のおにいさんがあらわれた!(残り体力85%)

なんということだ。前方の客引きエリアを通り抜けたその直後、イケメンなおにいさんにつかまってしまった。絶望した。

交差点を抜けた先に、このおにいさんが待ち構えていたのだ。泣きそうになった。

21「おにいさんの ふだんどんなふくきるんですか こうげき!」「かのうは ひらりと みをかわした!」 

21_tuika「おにいさんは なかまをよんだ!」「かのうは つかれきってしまった!」

こんな攻防をおにいさんと約1時間。

体力はどんどん減り続けている。このままずっと店にいれば、夕方の飲み会までに確実に倒れてしまう。そう確信したぼくは、耐えきれなくなってダッシュで逃げた。
お兄さん、ごめん。

 

【15:30】歩くたびにHPが減っていく「暇の沼」(残り体力65%)

22おにいさん達との戦闘で体力が激減

戎橋、通称「ひっかけ橋」まできてみた。ここはいつも修学旅行生や外国人観光客で溢れており活気のある場所だ。やっぱり大阪はどこへ行っても人が多い。
商人のおにいさんから想定外のダメージを受けたものの、体力にはまだ余裕があったので、今度はこのあたりを散策することにした。

24全方向から「かのう」という声が聞こえた気がした

しかし僕は大阪人。特にこの場所に目新しいものはない。周りの楽しそうな雰囲気とのギャップにすこし疲れていた。
というか、「目的もなく歩く」というのはかなり疲れる。みなさんもこんな経験があるのではないでしょうか。

26とってくださいと声をかけられた。「はい、チーズ!」

27(なんでチーズなんだろう…)

28がいこつが なかまになりたそうに こちらをみている!

29「Oh!ナイスHPゲージ!」

30僕の体力ゲージにみとれているのかと思ったら違った。正面にはカメラとスクリーンがついており、HPゲージがうつっている。デジタルがアナログになり、ふたたびデジタルに戻ったややこしい図

ようするに、暇です。

 

【16:50】飲み会直前!梅田へ急げ(残り体力30%)

戎橋を満喫した僕は、飲み会の時間まで残り10分を切ってることに気がついた。まずい!遊びすぎた。
急いで梅田まで戻ろう。

そして僕は「体力ゲージ」を一度確認する。まだ体力は半分残っている。
ここで走って体力が減ったとしても、飲み会会場には無事たどり着けるだろうと計算。
僕は一心不乱に走った。

dscf4405走れ!早くしないと間に合わないぞ…!

34ふう、走るとしんどい

 

【17:00】酒場で無事に体力を回復(残り体力30%→40%)

急いで走ってきた甲斐あって、なんとか飲み会には間に合った。
ついに目標達成の瞬間である。

体力は30%にまで減ってしまったものの、ゼロにはなっていない。やっぱり体力ゲージがあると、体力の管理ができて便利じゃないか!

36_tuika無事、飲み会まで体力を残すことができた。体力ゲージさまさまである

36疲れた体にビールは最高ですなあ。今日はしこたま飲んで帰ろう

疲れた体にビールがしみる。体力ゲージがなければ途中でぶっ倒れていたかもしれない。
このビールで、僕の体力は今日初めて回復したのであった。

 

【20:00】恐怖の「梅田地下ダンジョン」

無事飲み会にも間に合い、体力も回復した。「体力ゲージがあると便利」という僕の仮説も証明されたので、今日はもう帰りましょう。ありがとう大阪!

38いやあ飲んだ飲んだ。もうフラフラだし、御堂筋線で帰りますか

40あれ、ここはどこだ…?酔っぱらってたら迷った… もしかしてここは、あの「梅田地下ダンジョン」か…!?

42「梅田地下ダンジョン」…それは一度迷いこむと脱出は困難を極めるという、西日本最大の地下帝国…!!総面積はたしか甲子園4個分…!ビルの地下と接続された地下街はクモの巣状に広がり、世界一広大かつ難解!早く脱出しないと、このまま無駄に体力を消費して死んでしまう…!

43梅田駅を目指してるのに「北新地」とかいう駅にきてしまったぞ!なんで!?

44やばい、もうHPがない! なるほど…僕はお酒をのんだせいで「こんらん」状態だったわけか…

45(ガシッ)

48あ!あった!階段だ!これで助かる…

49(でも…もう限界だ…)

51(…体力が温存できたと思って油断し…た…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

gameover

 

結論:体力ゲージがあると死ぬ前に気づけるので便利だが、かのうしゃちょうの体力がなさすぎる!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ten_dot

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

01

こんにちは。人混みと歩くことがキライなかのうしゃちょうです。
 
「RPGみたいに自分のHP(体力)が見えたらいいなあ~」
 
誰しも一度はこんな妄想をした経験があるはずだ。
 
しかし、実際に体力が見えるなんてことはない。
 
だって、それはゲーム世界だけの話だから。
 
でももし、現実世界で
 
「体力ゲージ」が見えたならばどうだろう?
 
体力の節約や管理ができて
 
便利なのでは
 
ない
 

 

 

おわり

撮影協力:Moleque
大阪市中央区西心斎橋1-7-14 大阪屋心斎橋西ビル105
06-6210-3421

[ライター/かのうしゃちょう 写真/あらき]