ども。カブレラ兵頭です。この連載も5回目。5ターンも続けられるなんて立派なもんだと思います。人との会話でも5ターンなんて、そうそう続けられません。我慢の限界を超えてきますからね。今度会った方はぜひ、褒めてやってください。5ターン以内で。
さあ、今週も、会話のラリーを5ターンどころか一発で終わらせたいあなたのために、サービスエースのような会話節約術をご紹介します。
今回、ごっそりと節約する「ウザい会話」は、特に朝方。相手との出会い頭に、こんなフレーズで始まります。
かつて、この出だしではじまる面白い話を聞いたことがありません。実際に体験している本人は興奮して話してきますが、こっちとしては完全に「知らんがな」ですよ。
話の構成なんてめちゃくちゃで、たいしたオチがあるわけでもない。それが夢ってもんなんです。そんなものを聞かされるなんて、たまったもんじゃありません。こっちのほうが眠くなって夢の中へ逝ってしまいそうになります。
で、ペラペラしゃべりたおしたあと、やっと終わったと思ったら「ねえ、この夢ってさ、何か意味があると思う?」とか聞いてくるんですよ。だから、知らんがな。
特に、タチ悪いのがこちらです。
「夢におまえが出てきた」
勝手に巻きこんできますからね。
しかも「出てきた」ってなんか、こっちのせいみたいな言い方じゃないですか。「仕方なく出してやったけども」みたいなスタンスで、「なんかお前に追いかけまわされたんだけど」などと失笑しながら、さも迷惑そうに言うわけですよ。さあ、みなさんご一緒に、せーの、知らんがな! ほんと、正夢にしてやろうか。
だからといって、本当に「知らんがな」なんて言おうもんなら、朝から雰囲気が悪くなってしまうだけです。たとえば、こんなふうに返すのもよくありません。
よくある返しですからね。
こっちまで同レベルのウザさに陥ってしまうことになります。相手から「そこは友情出演やろ」なんて返されたりでもしたら、もうたまりません。夢にまで出てきてうなされてしまいそうです。
じゃあ、どうすれば、「昨日の夢」の会話を一気に節約することができるのか。私が考えるベストな返しはこちらです。
そう言って、相手のほっぺたをつねろうとしてやりましょう。
きっと、相手は逃げてくれます。
もし、逃げることなくほっぺたを差しだしてきたら、自分の手の匂いをいったん嗅いで苦々しく顔をしかめてから、「まあ、洗ってないけどいいか」といった感じでつねろうとしてやればいいんです。
それでも逃げようとしなかったら、仕方ありません。もう二度と話す気も起きないくらいの強さで思いきりつねってやってください。会話も必然的に終わり、自分もスッキリできて一石二鳥ですよ。
ちなみに、私の夢に一番多く出演するのは、黒柳徹子さんです。せーの、知らんがな!
それではまた。来週に。